復興予算5.9兆円使われず 11年度計上

国際通貨基金(IMF)は15日の理事会で、ギリシャへの280億ユーロ(約3兆円)の追加融資を承認したと発表した. 融資期間は4年間. 欧州連合(EU)のユーロ圏17国も14日に追加支援を正式承認しており、合わせて1300億ユーロ(約14兆円)の支援を実行することが正式に決まった. IMFのラガルド専務理事は「ギリシャには競争力を取り戻すための構造改革がまず必要だ. 再建計画は大きなリスクを伴っているが、遅れる余地はもはやない」と釘を刺した. (ワシントン). 東日本大震災の復興に使うため、2011年度政府予算に盛り込んだ約15兆円のうち4割が使われなかったことがわかった. 道路や橋などの建設に予算をつけ過ぎたため、使い切れなかった. 一方で被災地には十分な予算が届いていない人や企業も多く、復興予算が本当に必要なことにつけられているかが問われる. 政府の11年度の補正予算などに盛り込んだ復旧・復興関係費がどう使われたかを復興庁がまとめた. 約15兆円のうち9兆円余りが使われ、約5.9兆円が残った. このうち約4.8兆円は12年度に持ち越し、予定通り復興事業に使う. だが、約1.1兆円は使われる見込みがないため、国庫(政府の財布)に戻し、借金返済に回すか、新たな使い道を考える. 事業ごとにみると、震災で壊れた道路や橋を直す災害復旧事業費約1.1兆円は2割しか使われなかった. 国土交通省は「自治体がつくる『復興計画』の策定が遅れ、事業費を使えない」などと説明している.